2026/5/29 UP!
初夏の気持ちいい日々が続いています。フルーツが美味しい季節になってきましたね。
千葉県はさまざまなフルーツが栽培されていています。
今回は、1909年(明治42年)から続く、皇室献上の歴史を持つ南房総の名産品、房州びわ。その生産者をご紹介します。

一年を通して温暖な海洋性気候を活かし、様々なフルーツが生産される南房総市。中でもビワは全国屈指の産地となっていて、例年、「房州びわ」の皇室への献上が行われるなど、この地を代表するフルーツとなっています。「房州びわ」は1751年ごろに南房総市(旧富浦町)で始められたと言われており、270年以上の歴史があります。傷つきやすいびわを東京に運ぶには有利な場所だったことから、栽培が盛んになりました。主に南向きの斜面で育てることが多く、千葉県は全国2位の産出額を誇っているんです。
今回ご紹介するのは、そんな房州びわを栽培する農園のひとつ「よぜむファーム」。まずは、農園を営む山木こずえさんによぜむファームの特徴を伺いました。

山木さん:よぜむファームはビワとイチジクをメインにした小さな果樹農家です。ビワは初夏の大体、5月末から6月中旬ぐらいまでで、イチジクは、8月後半から10月いっぱいぐらいまでやってまして、今収穫期でちょっとめいっぱい忙しい状況です。農業のほかにカフェをやっていまして、自分で作ったビワやイチジクをスイーツとして加工して出したりしてます。そうですねビワは結構加工が難しいんですけれど、基本的にイチオシなのは、ビワゼリー、あとジャムにして販売してます。
栽培だけではなく、加工もやっているんですね。ビワは育てるのに大変手がかることで有名。山や丘の斜面に木があることが多くて、手入れも、梯子や脚立をかけての作業が多いのです。
もともと山木さんのお祖父さまがビワ農家で、今のよぜむファームがあるところが先祖代々の土地と畑だそうです。実は、山木さんは数年前まで東京でOLをされていたそうなんですが、一体なぜ、ビワ農家を継ぐことになったのでしょうか?

山木さん:東京都とこっちで、実家で二拠点をしてたんですが、一度、祖父が持っていたビワ山を1年間管理することになって、実際に作り始めて、いざ出荷というか、販売ってなった時、出来上がったビワが、めちゃめちゃ美味しくて。なんかこう、今まで絶対たくさん食べてきたはずなのに、なんでこんなに美味しいんだって、衝撃だったんですよね。それで、なんかこれを誰かにもっと伝えなきゃいけないと思って。その時、多分6000枚ぐらい袋をかけたビワがあって、それを売り切りたいって思ったんですよね。で、それを販売して、東京に戻って販売したりして動き回っていて、ビワの美味しさを改めて気づかされたというか。それがこっちに移住というか、Uターンするきっかけのひとつになってます。。

お祖父様がお亡くなりになった後、山木さんがビワ山を引き継ぎ、はじめは二拠点生活で、できる範囲でビワ農家を始めたそうです。南房総から会社や東京の知り合いに自分のところのビワを持っていって試食してもらったり、買ってもらったりしていたんだそうですよ。その評価も上々だったということで、翌年には、これは完全移住(Uターン)だと確信されたとのことでした。
南房総市でビワ農園「よぜむファーム」を営む山木こずえさん。この農園の名前の由来を伺ったところ、この地区は苗字が「山木」という方が大変多くお住まいで、みなさんお互いのことを屋号(やごう)で呼んでいたそうなんですね。山木さんのご先祖からの屋号は「与左衛門」(よざえもん)。これがだんだん変化して「よざえもん」 「よぜもん」「よぜむ」になったそうです。さて、そんなよぜむファームの房州びわについて、山木さんは、こんな風に話してくださいました。

山木さん:完熟じゃなくても、水分は多いのであると思うんですけれど、やっぱり完熟になると、甘みが増しているので、水分にもその甘さがこうひたひたってこう浸透していると思ってるんですね。実際、やっぱり食べると甘みを感じられる果実水が出てくるので、もうそれがたまらなく美味しいです。もうそれがビワの美味しさだと、あの私は思ってたりするので、そこを皆さんに食べた時にこう集中して感じてほしいなと思ってます。なんか、その薄ささえ楽しめるというか、果肉も楽しい、美味しいんですけれど、その中の水分を楽しめる果実ってなかなかないと思うので、それを感じれる、ちょっと稀有なフルーツなんじゃないかと持ち上げちゃいますけど。

そして、強調しすぎない上品な甘さも魅力ですよね。
房州びわは肉厚で大粒、みずみずしい上品な甘みが特徴の高級ビワなんです。ビワの実はとにかくデリケート。そして、ものすごく手がかかる、けど美味しい。みんなその魅力に取り憑かれちゃうんですよね。
ではどれだけ手がかかるのか?こずえさんに具体的な話を伺いました。

山木さん:100個ぐらいついてた花から、それをまず二房ぐらいに分けます。20ぐらい残るんですけど。で、袋かけの段階で、その20から多分10ぐらいに減ってるんですね。で、その10個の中から、それこそ産毛がついてて、身も丸くて、大きさもその時期、ちょうどの大きさの実を1つだけ選びます。もう、そこから1/100ぐらいになっている。ような気がします。で、収穫するときに枝を持って実に触らないように優しくもいで、そっと籠の中に入れます。そこから仕分けの担当の方が最後に触るのは、箱詰めをする人だけです。これだけ、やっぱりちょっと手がかかるフルーツなので、美味しく完熟で、旬の時期に、皆さんにぜひ南房総に来てもらって食べてもらいたいなと思っています。

実が付き出したら、袋をかけるけどその袋の内側と実が触れないように慎重に袋をかけ、大きさを調べるときは実に触らぬようにそっと袋を一つずつ開けて中身を確認、収穫の時も枝の部分しか持たない。とにかく新鮮さと産毛の関係は大事で、産毛が取れたりすると直ぐにそこから実が傷んでいってしまうんです。

実に袋をかけたら、最後箱詰めのところで触るだけ。とてもデリケートで手がかかりますが、それがおいしさに直結していると聞くと納得できますね。山木さんは農作業の合間にはカフェの営業もされています。お祖父様から家を引き継いだときに改装して、いま、とてもおしゃれな空間になっています。ちょうど今ごろからがおいしさのピークを迎える南房総の房州びわ。新鮮さが一番ですので、現地に行ってその大きな実を頬張ってみてください。また、こずえさんのところでは実施していませんが、中にはビワ狩りができる農園もあるそうです。詳しくは南房総市観光協会のホームぺージをご覧ください。

よぜむファームの詳しい情報はホームページやインスタグラムで確認できます。併せてご覧ください。

よぜむファームHP
https://yozemu-farm.jimdofree.com
よぜむファームカフェ インスタ
https://www.instagram.com/yozemu_farm_cafe/




