2026/9/4 UP!
まだまだ暑い日が続いていますが、暦の上では夏は終わり、秋を迎えています。
夏祭りに続いて、秋にも各地でさまざまなお祭りが開催されますよね。一宮町では、9月になると町全体が一気に活気づきます。1200 年以上の歴史を誇る上総十二社祭りが行われるからなんです。
一宮町にある玉前神社を中心に毎年9月8日から14日にかけて行われるこのお祭り。平安時代の西暦807年(大同2年)から1200年以上続くとされている伝統的なお祭りです。今日は、この上総十二社祭りをご紹介します。
九十九里の南部に位置し、雄大な太平洋を望む一宮町。この町の玉前神社を中心に、伝統のお祭り「上総十二社祭り」が受け継がれています。まずは、「上総國一之宮」として知られる玉前神社と、上総十二社祭りについて、玉前神社の権禰宜の鵜澤幹夫さんにお話を伺いました。

鵜澤さん:当社は、上総國の一之宮として知られ、平安時代中期に作られた延喜式神名帳にも、名神大社と記載されているように、古くから多くの方からのご崇敬を集めています。また、御祭神の玉依姫之命は、初代神武天皇の母親に当たるというところから、子育て、安産、子授、縁結びの神様としても、今でも多くの方々にご崇敬を集めております。当社の例祭の後に行われる神幸祭、お神輿を出すお祭りですが、上総十二社祭りと呼ばれておりまして、近隣市町村からお神輿が集まってまいります。房総最古の浜降り神事と呼ばれておりまして、千葉県の無形民俗文化財と指定されております。お神輿を担ぐ担ぎ手の皆さんが、裸に近い形で波打ち際を走るところから、通称上総の裸祭りとも呼ばれております。

裸祭りは大変人気があって、観客も多いお祭りとして有名ですね。
中西 上総十二社祭りは、毎年9月8日から14日にかけて行われますが、中心となる玉前神社の例大祭は13日に行われます。そのあと、同じ日に、お神輿が釣ヶ崎海岸へ集結する浜降り神事となります。「十二社祭り」という名前は、元々、6つの神社から、12のお神輿とお社(おやしろ)が集まっていたことに由来していますが、現在は、5つの神社、9つのお神輿が集まっています。
そして、浜に集まる理由についてですが、由来となる伝説があります。その伝説によると、御祭神・玉依姫命が房総半島の太東崎、今の釣ヶ崎海岸に上陸して、その一族の神々が年に一度そこに集まるようになったのが起源とのことです。西暦 807年ごろから始まったとされていて、つまり神様たちの「一年に一度の同窓会」が、1200 年以上も続いているというわけなんです。
お神輿が各地から海岸を目指していくのですが、よく見る街中でのお神輿とは違うようなんですね。
鵜澤さん:当社、玉前神社のお神輿は、大宮が米八俵分、約480キロ、若宮が米六俵分、約360キロあると言われておりまして、祭典場である釣ヶ崎海岸まで、片道約8キロという過酷な道のりを担いでいきます。そのような中でも、御輿を担ぐ担ぎ手の皆さんは、白のサラシと短パン、足袋という姿で臨んでいます。街中を練り歩くお神輿と違いまして、少ない人数で担いで走っていくお神輿なので、担ぎ手の皆さんは、お神輿の周りに集まって、都度、交代をしながら、海岸の方まで担いでいっています。
それは体力すごい必要ですね。大宮というのが大きいお神輿で若宮が中ぐらいの大きさのお神輿ですね。
ドドーンと打ち寄せる太平洋の波の音に、お神輿が上下するたびにチリンチリンと激しく鳴り響く「金属製の鈴の音」が混ざり合い、独特の熱気に包まれるそうです。

お神輿は釣ヶ崎海岸に到着すると、砂浜に立つ大きな鳥居を海側からくぐり抜けます。玉前神社では、この海とのご縁にちなんで、「人生の荒波にも耐え、開運の波に乗れる」というお守り、「波乗守」も授与されているそうです。海岸に集まった様子についてもご紹介していきましょう。

毎年9月8日から14日にかけて行われる上総十二社祭り。13日には、玉前神社例大祭に続いて、地域の各方面から釣ヶ埼海岸に9基のお神輿が集まってきます。
鵜澤さん:玉前神社の神輿は、海の中には入らないのですが、神社さんによっては、入っているところもあると聞いております。担ぎ手の皆さんや、見学の皆さん、合わせますと、釣ヶ崎の祭典場がいっぱいになるほど、多くの人々が集まってこられます。釣ヶ崎の祭典場を解散しまして、お神輿は各々、各神社に戻っていきますが、それぞれの地域で、お神輿の練り歩きが行われます。玉前神社では、同じ一宮町内の南宮神社さんと、ご一緒に、4基のお神輿で、国道を練り歩くと、玉前神社では、夕方になりますと、国道の一部を通行止めとさせていただきまして、練り歩いたり、差し上げをしたりしております。

お神輿を担いでいるのは全部で千人以上とも言われているんです。一斉に海岸を疾走する様は圧巻でしょうね。
お祭りの期間は権禰宜である鵜澤さんも大変お忙しいようです。どんなスケジュールなんでしょうか?
鵜澤さん:一応、神社の方で、その発輿祭(はつよさい)、お神輿を出すお祭り、それを行ったり、祭典場に集まったところでは、お旅所祭、お神輿が集まったところのお祭り、そういったのを各所でやりながら、神職としてはやっております。釣ヶ崎の祭典場では、祭りの先頭を走る神馬が、海岸の砂浜を颯爽と駆け抜ける姿、こちらも大きな見どころとなっております。神馬とは、神の馬と書いて、シンメと呼びます。お神輿の一斉差し上げが行われ、非常に盛り上がります。ぜひともお越しいただきまして、一緒に盛り上げていただければと存じます。

九十九里に1200年以上続く伝統の上総十二社祭り、その中心となる玉前神社 は、JR外房線・上総一ノ宮駅から直ぐのところにあります。ぜひお出かけください。
お祭りの詳細については玉前神社のホームページ、または一宮町観光協会のホームページをご覧ください。
https://tamasaki.org/index.htm




